インスタレーション(14) 廃バスの後方で埋もれる金髪人
2017.01.02

廃バスの後方で埋もれていく金髪人。


霊山の山頂へ向かう道の傍に、バスはひっそりと林間に溶け込んでいる。
金髪人は草叢に沈みつつ、鳥はさえずり、小動物は餌を求めて歩き回っている。





自己実現も、生きた証さえも無く、廃バスが墓標の如く残される。


それでもバスは発車したのだ。
林を突き抜け、山腹に長いトンネルを掘り抜いて、向こう側に到着すると眩いほどの太陽の光と田園風景が見渡されたのだ。
そして、バスからは金髪人が下車した。

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