フォト絵本の第一作です。 「シロの出世」
2023.09.06
フォト絵本の「シロの出世」です。
作:ME

その1



その2




その3




その4









2023.09.06 12:05 | 固定リンク | 文芸
監獄惑星
2019.08.10

監獄惑星



為政者は誇大妄想者である
職業軍人は被害妄想者である
故に
核弾頭は一万五千発を超えた

人を殺した罪
人を殺そうとした罪
人を殺すことを指示した罪
人を殺すための武器をつくった罪
人を殺すための武器をつくるための税金をおさめた罪
人を殺すことを指示した人々を選んだ罪
人が殺されることに無関心だった罪
人を殺させた罪

一番自由な国
一番進んだ国が
一番の人殺しの国だという罪
その国に恭順する国があるという罪

他人の悲しみや苦悩を理解しなかった罪
他人の楽しみや喜びを理解しなかった罪

人のために創造することを失った罪
人のための幸福への追求を忘れた罪

自然を大きく破壊した罪
膨大な数の人間を
動植物を狂気で消滅させた罪

ここは巨大監獄
地球です



第29回 高知県文芸賞 奨励賞


人間は性悪説ですね。それ故、地球の大規模異変、それは温暖化であるか、彗星衝突であれ、滅ぼされる運命になるのです。すべての武器を捨て、平和に暮らさない限り、地球上のがん細胞のように、繁栄すれど滅びるってことになりかねないのです。

人殺しにこれほども情熱を燃やす人々、トランプ、金、習、プーチン、こういう方々がリーダーの人間の行く末など素晴らしい未来などはありません。




2019.08.10 04:38 | 固定リンク | 文芸
倉橋孝彰詩集より 「登山道」
2018.04.11
新荘川の中流域の石の橋?・・・実際はコンクリートだけど
石橋のようにも見えます。

夕刻の静寂の中、川の流れと鳥の声が聞こえています。
サワサワの空気感です。






「登山道/夕刻」


黄金色の太陽光線が
斜めになり
黒い陰を引いて
段々と色褪せてゆくと
山の際々から
ホロロ、ホロロ、
ホロロと
ほんとうの風が吹いてくる


身体を抜ける風が
ぶるるんと
魂を振動させた


静まり返る夕暮れに
一人歩く登山道は
黄色い光りがとても寂しい
汗が冷たく
足音が森に沈んでゆく


眠り始めた小さい道が
白く浮き上がって
大蛇のようにうねる


そうして
大きな光が消え
黒い木々の背丈が伸び
盛り上がる夕刻の夜の山頂に
冴え冴えと
青白い月が
冷たく光っている


詩集「境界」より (倉橋孝彰)
2018.04.11 20:57 | 固定リンク | 文芸
倉橋孝彰詩集より 「廃船」
2018.03.30
 廃船

ほんとうに
船は生きていた

波のないとき
かっこよく
大海原を走り抜けた

嵐のとき
しょんぼり
港に佇(たたず)んでいた

五トン未満の
小さな船です

魚でいっぱい
ぎゅうぎゅうのイケス
破顔一笑の
漁師を運びました





ほんとうに船は
生きていた

トビウオが
船尾をかすめ
イルカが並走しました

魚が甲板を跳ね
巻き上げた網々
舳先(へさき)から
朝陽に包み込まれました

ディーゼルエンジンの
振動が懐かしい
船板を叩く波音が
いまでも聴こえます

ほんとうに船は
生きていた

「さよなら」の
挨拶は未だです





※倉橋孝彰 詩集:「境界」より 写真集:「象徴のモノクローム」から
2018.03.30 20:49 | 固定リンク | 文芸
フォトモンタージュ No.3 工場
2018.02.13
「工場」

空が赤くなった
燃えるような
赤い空は
心臓の鼓動のように
脈づいていた

工場は生きている
人々も其処で生きている

赤い空を突っ切る
黒いカラスの群れ
煙突をかすめて
向こうの山際で消えた

工場は生きている
人々の心臓も鼓動を重ねる

金属製のパイプが唸(うな)る
マシンが振動している
トラックの荷台がきしむ
工員の汗が床を濡らす








赤い空が闇となり
森が眠りはじめても
工場は眠らない
人々も眠らない

金属製のパイプが唸(うな)り
マシンが振動し
トラックの荷台がきしみ
そして
工員たちが汗を拭(ぬぐ)うのだ




詩集 「境界」より  

解説・・・そのままですね。

この写真は石灰工場なので大きな煙突がないのですが、この近隣にセメント工場があって、そちらには煙突があります。
もちろん、周辺にはカラスがたくさんいます。

二つの工場も、昼夜操業しているように見受けられます。ご苦労様です。
2018.02.13 02:15 | 固定リンク | 文芸

- CafeNote -